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イガイガする。 ピアノ奮戦記、ついに始動 http://uda55.seesaa.net/
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9月29日、最終日。

夏休みを使ってまで、観たかったもの。


それは「原爆ドーム」。


日本人として、だからじゃない。
人間として、戦争を作り上げた民族として、
一度は観なきゃいけないと思ってた。


海外を旅して回っていたのは
「戦争の傷跡」を観るためだといっても
過言ではない。


ポーランド・アウシュビッツ
イスラエル・エルサレムの「嘆きの壁」と
パレスチナ人が惨殺された教会
グラウンド・ゼロ

数えたらきりがないけど、
負の遺跡に足を踏み入れることで、
少しでも命の重さを、人間の愚かさを
自分の中に刻みつけたかったのかもしれない。


そしてヒロシマ。


やっと、やっと自分の目で
観ることができた。





驚いたのは、このドームが街のど真ん中に
あること。


隣には広島ドームがあって、周りには
デパートもある。

でも、考えてみれば、当時の爆心地が
それだけ街の中心だったってことだ。


ドームは不思議なほど街の中に
「とけ込んで」いて、また驚いた。


原爆を落とされた負の歴史と、
生き残った人が立ち上がり、街を復興させた
正の歴史。


広島の人は、目を背けて生きてきたんじゃない。
正面から立ち向かって、共存して、
歩んできたんだ。


すごいなって思った。
それくらいしか言葉が出なかった。



資料館は思ってたより、ものすごく
ボリュームがあって、予定よりかなり
長く過ごしました。


こっちゃんから「あんた体乗り出して観てたよ」って
いわれたくらい、自分でも夢中だったと思う。



広島に大規模な軍需工場があったこと。
外国兵の捕虜収容所がなかった「と思われる」こと。
原爆をどこかで使用しなければ、数兆ドルといわれる
開発費を使った政策に、米国世論が納得しないとの
声があったこと。


まるでゲームのように、また計画的に、
選定地が決まった。


そんな理由で、数十万人の命が消えた。


ボロボロになった制服。


ひしゃげたコンクリート。


焼き付いた影。


「ああ この世の生き地獄」との言葉がつづられた絵。


展示物の1つ1つから、
当時の人の肉声が聞こえてくるような気がした。


こんな資料館を観ただけで、
被爆者の苦しみや悲しみを
共有できるわけじゃないけど、
来る前よりはもっと、
「知る」ことができたと思う。


それが大事なんじゃないかと思う。


外国人観光客がたんと来ていて、
どう見てもschool tripで
来ましたみたいな、やる気のなさそうな
ガキどももいたけど、

中には熱心に英語の説明文を読んでいる
若いカップルもいて、それが少しうれしかった。


「知っている」人が少しでも増えているんだね。



戦争はゲームだ。


自分の戦力をどれだけ最小限にして、
相手の力をどれだけ削げるか。


腐るほど、大学の授業で学んできた。
「人間が存在する限り、国家が存在する限り、
戦争は存在する」


そんな考えに染まってた。


各地で起こっている争いを
国を、人を、チェスのコマみたいに
考えてた。

だけど、その土の上には、無数の命がある。

ゴミくずみたいに消えていく命が。


そんな無常の世界にしちゃいけない。
子どもみたいな考えかもしれないけど、
戦争のある世界にしちゃいけない。


世界の片隅で消えていく1つの命の尊さを
訴えようと、いまの仕事を選んだのだと
改めて実感した。


私1人の力じゃ何もできないかもしれない。
でもやらないよりは、いい。


負と負は、結局、負を生むだけ。


当事者は、そりゃ相手を憎む。
だけどうちらがやらなきゃいけないのは
その負の歴史を「認識」した上で、
前に進むことなんだと。

それが人類の成長なんだと。


駆け足で回ったけど、
本当に来てよかった。

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すげぇ難しいんだけど

戦争っつうのは必要悪なんだと思うんだよね。
戦争をやってもいい、やったらいけないではなく、起きてしまうもんなんだと思う。

小学校の男子が必ずケンカするように、それだけの人数が共存していれば100%起こりうること。
いくら親や先生が「ケンカはダメです」なんて言っても必ず起こる。
それと似たようなもんなんじゃないかな。

ひとつ言えることは、他人を殺めることは絶対正しくないこと。
ただこれだと、戦争は必要悪なのに人を殺めてはいけないってのは矛盾するんだよね。
人間っつうのは、永遠にこの矛盾と共存してかなきゃならないんだよな。
不適切な表現だけど、人間って非常に面白い生き物だよ。
  • by 観音様
  • 2007/11/25(Sun)09:3726
  • Edit

すげぇ難しいんだけど

戦争っつうのは必要悪なんだと思うんだよね。
戦争をやってもいい、やったらいけないではなく、起きてしまうもんなんだと思う。

小学校の男子が必ずケンカするように、それだけの人数が共存していれば100%起こりうること。
いくら親や先生が「ケンカはダメです」なんて言っても必ず起こる。
それと似たようなもんなんじゃないかな。

ひとつ言えることは、他人を殺めることは絶対正しくないこと。
ただこれだと、戦争は必要悪なのに人を殺めてはいけないってのは矛盾するんだよね。
人間っつうのは、永遠にこの矛盾と共存してかなきゃならないんだよな。
不適切な表現だけど、人間って非常に面白い生き物だよ。
  • by 観音様
  • 2007/11/25(Sun)11:2307
  • Edit

ごめんw

なんかコメントダブっちゃったw
  • by 観音様
  • 2007/11/25(Sun)11:2535
  • Edit
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